門池地区まちづくり改革の策定支援

2026年4月5日

AIによるアンケート分析と5年間のコミュニティプランを作成。

門池地区のまちづくり改革を支援

この度、門池地区(連合自治会・コミュニティ推進委員会)と協働でコミュニティプランを作成し、4月5日の地区総会で承認されました。 一連の活動の中では、全世帯アンケートを実施しLLM(大規模言語モデル)を用いた結果分析を行なったほか、今後5年間の自治計画を立案しコミュニティプランにまとめました。

LLMによるアンケート分析

今回の活動では約6,000世帯から寄せられた膨大なアンケート結果の解析を行いました。特に、自由記述回答には住民の「生の声」が凝縮されているものの、従来の手作業による集計では多大な時間と主観による偏りが課題となっていました。

そこで、最新のLLMを活用し、以下のプロセスで分析を実施しました。

1. 定性データの構造化

6,000件の自由記述をトピックごとに自動分類。AIによる高度な自然言語処理により、「防犯」「子育て」「高齢者支援」といった主要カテゴリだけでなく、住民が抱く潜在的な期待や不安のニュアンス(感情分析)までを可視化しました。

2. 属性別ニーズの深掘り

「30代の子育て世代は公園の整備を重視しているが、70代以上は夜間の街灯に不安を感じている」といった、属性(年代・居住地域)とニーズの相関関係をAIが多角的に抽出。これにより、特定のターゲットに最適化した施策立案が可能になりました。

3. データに基づく施策提案の自動生成

抽出された課題に対し、LLMを「アイデアパートナー」として活用。過去の成功事例や地域特性を学習させた上で、今後5年間で実行すべき具体的なアクションプランを100案以上生成し、そこから住民会議を経て実行性の高いプランへとブラッシュアップしました。

アンケート分析レポート
アンケート分析レポート

コミュニティプランへの展開

AIによる分析結果を提示するだけでなく、まちづくり改革に反映させて実現するために、住民会議や意見交換会にも参加しました。ここでは、近畿大学の松本行真教授の協力のもと、論理的な視点と地域で育つ若者としての視点を融合させ、プランの具体化を支援しました。

データと「生の声」の橋渡し

AIが抽出した100以上の施策案をベースに、ワークショップでの議論をファシリテートしました。 「データではこう出ているが、現場の感覚ではどう違うか?」という問い立てを行うことで、AIの論理的な分析結果を、住民の方々が自分事として捉えられる納得感のある計画へと落とし込みました。

PDCAサイクルによる改善文化の構築

単なる計画の策定に留まらず、その後の運用フェーズにおいて「改善」を継続するための仕組み作りを重視しました。具体的には、コミュニティプランの各施策に対応した「評価指標シート」を作成し、定量的なKPIを軸とした運用を提案しました。デジタルツールの活用率や若年層の行事参加数などは具体的な数値をKPIとして設し。感覚的な評価になりがちな自治会活動に毎年度の進捗を明確に確認できる体制を整えました。評価指標シートと照らし合わせながら毎年度の活動を振り返り、次年度の実行計画へ反映させるPDCAサイクルを地域文化として定着させることを目指しています。

意見交換会の様子
意見交換会の様子

承認とこれから

これらのプロセスを経てまとめられた「門池地区コミュニティプラン2026-2030」は、2026年4月の地区総会にて無事承認されました。 今後5年間、このプランを軸として、データに裏打ちされた客観性と、住民の想いという主観が調和した「持続可能なまちづくり」が動き出します。私自身も予定されているITシステムの導入・開発を中心に、引き続き地域の進化をサポートしていきたいと考えています。

門池地区のシンボル「門池公園」
門池地区のシンボル「門池公園」

参考